今年春に植菌したヒラタケとナメコのホダ木を、土に伏せる作業を行いました。時季はずれの本伏せです。
昨年植菌して昨年の秋に本伏せすべきナメコのホダ木を、冬を越して乾燥させてしまいましたが、今年の春に土に伏せてみました。キノコが発生しないので菌が死んでしまったと思い、掘り起こして今年植菌したホダ木に伏せ替えよう現場に行ってみましたら、大量に発生していて干からび始めていました。もったいないので収穫して、煮物にしてみましが美味しく食べられます。
今の私たちは生のキノコが欲しければ、いつでもスーパーで買うことができます。こうした生活に慣れてしまっているせいか、作業をしながら、今年の春に菌を植えてキノコが出てくるのが来年の秋ということに、遠いことだなと思ってしまいました。
森作りはもっと長くて、今植林した苗は使えるようになるには50年より先の話です。当然私は生きていません。木を植えなくても今の私には影響はありませんが、50年後に木がないとその時代の人は困ることでしょう。50年前に木を植えてくれなかったら、今の森はありません。こうゆうことを考えると、今責任を果たしながら生きると言うことは、とても大切なことなんです。なんか心が広くなったような気分です。
夕方5時から、FM八ヶ岳の「森造の森作り」の収録をしました。今回も木村理事長、清水理事、私の3人で話を進めました。先月31日に行われた「オオムラサキの日フェスタ」に森造も参加しましたので、その話題に触れながら、前回アカマツの話題でしたので、カラマツの話を入れました。清水さんの豊富な知識を引き出しながら、話が盛り上がって時間が押せ押せになってしまい、隣部屋で収録している田丸さんが4分オーバーのサインを出しています。
話の内容によりますと、カラマツは標高が高い所に生育している樹木ですが、人によって低山帯に移植されたことにより、日に当たる側が急激に成長し日陰側が成長が遅くなり、上に伸びるためにねじれながら成長する現象がおきました。このねじれのために建築用材には不向きです。清水さんの経験によりますと、伐倒して5年くらい自然に放置しておくと、ねじれが戻るそうです。これは建築用材に使うことができます。伐採だけして腐らせてしまうのではなく、急がないでねじれが戻るまで待てば、現地の木材で地産地消が可能になってきます。伐採地に植林をして森林を循環させて行くこともできます。