大泉町の総合会館で「恩師林って何?」と題した八ヶ岳の森連絡協議会主催のシンポジュウムが開かれました。会場には恩賜県有財産保護財産区の役員や東京からの参加者等大勢が集まりました。
江戸時代には地元民が茅取りやかいばの採取、落ち葉掻きが認められていた入会地などを明治政府になって官有地に編入してしまいました。更に官有地等を御料林に編入したため、山梨県の藤村県令や関係者が払い下げの陳情を続けました。なかなか許可されませんでしたが、御料林になったことで盗伐や管理が行き届かないこともあって山林は荒廃してしまい、更に生糸業の拡大によって燃料の需要が拡大したことも加わって、明治40年、43年と大水害が発生しました。県民生活は困窮しました。明治天皇は、こうした惨状をお聞きになって、入り会御料地を恩賜林として県に下賜されました。
山梨県はこの恩賜林に加え、入会のない御料林の払い下げや購入した山林も含め県有林が46パーセントと全国平均5パーセントを大きく上回っています。恩賜林の面積は北海道に次いで2番目だそうです。平成23年3月で恩賜林は100歳を迎えます。
今日のシンポジュウムのパネルデイスカッションでは、山林を単純に木材の収穫目的の畑にするのではなく、生物多様性も考え様々な影響力を持つ山を、みんなで守り育てていく必要性をうったえていました。
いや~今日は冷え込んでました。熱気はありましたが会場の寒いのなんのって。血圧が上昇して、ひっくり返るかと思いました。