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酸性雨(雪)の植物への影響 東京農工大教授 畠山史郎 日本海側の広葉樹の森林で見られた状況は、やはり、酸性雨(雪)→ 菌根菌の減少 → 樹木の衰弱 → キクイムシの侵入 → 樹木の枯死、という流れを指し示しているように見える。 直接的には、葉の表層部分が痛み、植物に必要なカリウム、カルシウム、マグネシウム等の体内成分が溶けだしてしまう。 「酸性の雨や雪と、樹木の衰退との関連にはいろいろな要因が考えられる。直接的な効果としては、葉や幹の表面から植物に必要な成分が溶け出してしまうことがあげられよう。まず葉の表面を保護しているワックスやクチクラ層とよばれる表層部分が痛み、これに酸性の雨や霧がかかると、葉の表面から植物に必要なカリウム、カルシウム、マグネシウムなどの体内成分が溶けだしてしまい、樹木を弱らせる。」 間接的には、雨や雪どけ水に含まれた酸性物質が土壌に吸収され、土壌の酸性化が進むと、植物にとって有害なアルミニウムが溶けだす。溶けだしたアルミニウム・イオンは植物の毛根や、植物と共生している菌根菌を傷め、栄養の摂取を阻害する。 「樹木に対する酸性雨の間接的な効果としては、土壌の変質の効果が大きい。雨や雪どけ水に含まれた酸性物質はドジ用に吸収される。そこでは土壌に含まれるカルシウムやマグネシウムなどの金属イオンにより中和される。これらの金属成分が下層の岩盤から補給されているうちはよいが、それがなくなると植物に必須な栄養であるミネラル分が流れだし、栄養不足になる。また土壌の酸性化が進むと、植物にとって有害なあるミリ生むが溶けだしてくる。アルミニウムは土壌中に豊富な金属元素であるが、中性の水には溶け出さない。一方、酸性の水には溶けるようになる。溶け出たアルミニウム・イオンは植物の毛根や、植物と共生している菌根菌を痛め、栄養の摂取を阻害する。これによって植物は弱っていくことになる。」 酸性度の高い水が土壌に浸透すると急激に土壌の酸性度を高めてしまう 冬の日本海沿岸には北西の季節風が吹いてくる。その上流には経済発展の著しい東アジア地域がある。そこから酸性物質が輸送されているのではないかとの推測は容易であろう。冬の日本海沿岸には大量の雪が積もる。その中に、酸性物質が含まれているのである。そのため日本海側では冬季の降水(雪)のpHが低かったのだ。 積もった雪がとけるときには、雪の中の酸性物質が早く流れ出して、酸性度の高い水が土壌に浸透していくことも知られている。このような濃い酸性の雪解け水が、春先に川や湖に流れ込み、そのpHを急激に下げてしまう現象をアシッド・ショックと呼んでおり、河川・湖沼の生物の死滅にもつながる現象である。森林の土壌に対してもアシッド・ショックが起こる可能性は高い。 (詳細は『酸性雨』― 誰が森林を傷めているのか? ―発行:日本評論社を参照)
by atobe-oomurasaki
| 2011-02-16 21:23
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