北杜市長坂町富岡のオオムラサキセンターで、国蝶(ちょう)オオムラサキの羽化が始まった。サナギから成虫となり、青紫色の羽を広げて優雅に舞う姿が来場者の目を楽しませている。オオムラサキは羽を広げると10センチ以上にもなる大型のチョウ。雄が青紫色、雌が黒褐色の羽を持つ。幼虫はエノキを食べ、成虫になってからはクヌギなどの樹液を吸う。28日に羽化した雄は、午後5時頃、サナギの背に割れ目が入って頭を出すと、十数秒でサナギから抜け出して羽を乾かしていた。
同センターによると、今年は26日に1匹目の雄の羽化を確認した。今年は昨夏の酷暑で産卵数が4割も減少し、幼虫の数は約700にとどまっている。5月に気温が上がらず、羽化は1週間ほど遅れているといい、ピークは7月上旬。羽化後の寿命が約3週間のため、7月いっぱいは美しく乱舞する姿を楽しめる。
(2011年6月29日 読売新聞)
2011年6月29日 時事通信
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